Artistic space consultant
unites walls and works
作品と空間を結びつけるアート・コンサルタント By ANGELA JEFFS
西宮生まれ、大阪大学工学部建築学科卒業、1966年東畑建築事務所入社後、主に東京で設計活動。1989年武蔵野市武蔵野総合体育館の設計コンペ最優秀案のチーフアーキテクトとなり、3年後広島ビッグアーチの競技場を設計コンペで射止めた。
2000年に独立、萩原デザインコンサルタントを設立。「その後ホロニックシステムのアートやデザインのコンセプトを発展させました」多くの専門家と協力し、それぞれのプロジェクトでホロニックなアプローチを試みている。「全体の視野とそこに含まれる個々の要素を同時に見ることでアイデアを膨らませるということです」このことは彼のデザインする家具やアートの作品にも応用されている。
2003年から一年半、家族でイギリスの田園都市生活を経験した。建築家としてイギリスに住んでみて、個人の建物でもデザインの可能性に制約が非常に多いことに驚いたそうだ。「自分でも家を購入して増築やリフォームをやってみたいと考えたのですが、実行に移す段になって大変面倒な決まりが多いことで苦労しました。レンガの色一つでさえ好き勝手に選ぶことが出来ないのです。その地域では、街路毎に決められた色や材質があって、外壁にはそれを守るよう義務づけられていたのです」 彼は住宅街に看板が無く、電柱や電線も見えないため、木々の緑や空が格別に美しく見えるのが印象的だったと云う。しかしニュータウン内の交差点にあるラウンドアバウトだけはいただけないと指摘した。「どの街角も同じ風景に見えるんですよ。自分の位置確認のためにランドマークが必要だと思いました」
イギリスから帰ってからは、アートスペース・コンサルタントとしてスタートした。日本での新しいコンセプト、すなわちビルのロビーなどでアートと空間をお互いに補完させるデザインの役割です。「絵だけを売るのではなく、選ばれたアートがその建築空間と密接に呼応するようにスペースを創りこむのです。もちろん発注者の要求や予算の範囲内で」
日本では欧米に比べて公共の場所や地域の空間になじんだアートの選択が遅れているという。「イギリスでは建物の種類・規模にかかわらず建築業者は躯体だけを造り、内部工事はデコレーターがやるというように発注が分かれています。日本ではある業者が一括で施工しますね。アートに関しても欧米の公共建築ではアートコンサルタントがそこに適したアートを選びます。日本では空間や建築のスタイルを無視したチグハグなことが多いですね」
「私は他のアーティスト、建築家、そして関係責任者などとホロニックな関係を築きたいと考えています.ー建築家だけの独断ではなく」
JAPANTIMESJune11’05 原文から抜粋: (注 holon=holos+on=全体+部分)
萩原デザインコンサルタント167-0051杉並区荻窪3-46-17ヴィラホロニカ301。
電話 fax 03-3392-5199 携帯090-4812-7660
e-mail holonica2@yahoo.co.jp http://www.flowerfield.info/artconsul
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